【ニュース・アメリカ】教育省、大学の特定科目の教科書の無料化・オープン化のためのパイロットプログラムに490万ドルを助成

 
教育省(Department of Education)は10月3日、大学で使用する教科書の価格高騰の抑制を目的として、特定科目の教科書を無料化し、自由に使用可能とするパイロットプログラムの実施に向けて、カリフォルニア大学デービス校(University of California, Davis)に490万ドルを助成することを発表した。
 
これは、2018年度包括歳出法の中で予算が割り当てられた「オープン教科書パイロットプログラム(Open Textbooks Pilot Program)」の下で行われ、カリフォルニア大学デービス校がアーカンソー大学リトルロック校(University of Arkansas, Little Rock)やプリンスジョージ・コミュニティカレッジ(Prince George Community College、メリーランド州)などを含む大学12校から成るコンソーシアムを主導して、化学のような履修学生の多い講座と、技術の進歩に伴い頻繁に更新される職業・技術教育(career-technical education:CTE)分野に関し、無料で自由に利用可能な教科書を作成することになる。
 
カリフォルニア大学デービス校は、既存のオープン教科書サービス「リブレ・テキスト(LibreTexts)」を基盤とし、それを拡大する取り組みの立ち上げを計画している。なお、7月30日に発表された連邦官報(Federal Register)によると、大学の教科書代は2006年~2016年の10年間で88%増となっており、2016-17学年度の学生1人当たりの平均教科書代は、4年制大学で1,263ドル、2年制大学で1,458ドルであった。
 
2018年10月3日
 
Department of Education:U.S. Department of Education Awards $4.9 Million Grant to University of California, Davis to Develop Free, Open Textbooks Program

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