【ニュース・アメリカ】政府説明責任局(GAO)、大学及び大学認証機関に対する監督強化を提言

政府説明責任局(Government Accountability Office:GAO)は2014年12月22日、大学認証機関及び大学の質を検証した報告書「高等教育 ~教育省は大学及び大学認証機関に対する監督を強化すべき(Higher Education: Education Should Strengthen Oversight of Schools and Accreditors)」(URL1)を発表した。本報告書は、2009年10月~2014年3月の制裁措置データをGAOが分析し、①大学認証基準を順守しない大学に対する大学認証機関による制裁措置、②学生の成績及び経済的状況の不振な大学に対して大学認証機関が制裁措置を取る可能性、③大学認証機関が行使する制裁措置情報に関し、監督を目的とした教育省による活用、を検証した。この結果、大学認証機関は当該期間中に認証基準を満たしていない大学621校に対して984件の制裁措置を取り、このうち66校から大学認証資格を剥奪しているが、2012年に制裁を受けた大学の大半は、学術的問題ではなく経済的問題に対する制裁を受けたことが判明した。また、教育の質は高等教育法(Higher Education Act)で定められた認証機関の主要な責任であるにもかかわらず、GAOが調査した認証機関の中には教育の質の監督は困難と報告するところもあり、認証基準による教育の質の保証に関し、教育省が効率的に判定しているか否かに疑問を呈している。更に教育省は、認証機関による制裁措置情報を、監督目的として継続的に活用していないことも判明した。これらの調査結果を受け、GAOは教育省に対し、認証基準が効果的に大学の教育の質に対応しているか否かに関するより良い評価手段を考案すること、また、大学及び認証機関の監督を目的として組織的に制裁措置情報を活用することを提案した。教育省はこれらの提案に同意し、対策を講じることを計画している。

URL1: http://www.gao.gov/assets/670/667690.pdf
URL2: http://www.gao.gov/products/GAO-15-59

地域 北米
アメリカ
取組レベル 政府レベルでの取組
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