米国科学財団(NSF)傘下の米国科学工学統計センター(NCSES)は4月29日、報告書「2021年科学・工学分野における女性・マイノリティ・障害者」を発表した。本報告書は、科学・工学・衛生分野における少数派グループによる同分野での教育・雇用状況に関する詳細情報を隔年で提供するものである。
これによると、学術職に就く科学・工学・衛生分野博士号保有者の中で女性が占める割合は、1999年の26%から2019年には39%に増加したことが明らかになった。その一方で、人種・民族的マイノリティ及び障害者が、学術職に就く科学・工学・衛生分野博士号保有者の中で占める割合はいずれも9%であった。その他の主な結果は以下の通り。
- 上記博士号保有者のうち、40歳以上のグループでは障害者が占める割合は9%であるのに対し、40歳未満のグループでは5%のみ。
- 学士号以上の学位を持つ科学者・エンジニアのうち、女性の約10%と男性の9%は、慢性疾患もしくは障害により失業中と回答し、障害を持たない科学者・エンジニアよりも高失業率。
- 2019年に大学に勤務していた科学・工学・衛生博士号保有者のうち、47%はテニュア教員で、15%はテニュアトラック教員。男性テニュア教員数が女性を上回り、人種別では白人が最多。
- 2019年にフルタイム雇用されていた博士号保有者の年収は平均11万9,000ドル。大学テニュア及びテニュアトラック教員の場合、男性の平均年収が11万ドルであったのに対して女性は同9万5,000ドル。民間セクタ勤務の場合、男性の平均年収が15万ドルである一方、女性は同12万2,000ドル。
なお、本報告書及びデータ・図表は、こちら から閲覧可能。
4月29日
Inside Higher ED: The Changing Face of Science
地域 | 北米 |
国 | アメリカ |
取組レベル | 大学等研究機関レベルでの取組 |
大学・研究機関の基本的役割 | 研究 |
人材育成 | 研究人材の多様性 |