【ニュース・アメリカ】大統領府、下院が可決した法案「学生成功法(H.R.5)」による弊害をまとめた報告書を発表

大統領府は2015年2月13日、連邦議会下院において、教育予算を強制的に削減する学生成功法(Student Success Act:H.R.5)案が同月11日に可決されたことを受け、同法が成立した場合の弊害をまとめた報告書「我々の未来への投資 ~子どもたちの大学進学・就職準備を進める教員・学校への支援~(Investing in our Future: Helping Teachers and Schools Prepare Our Children for College and Careers)」(URL1)を発表した。本報告書は、「H.R.5」が成立した場合の悪影響として、①大統領予算案と比較して今後6年間に亘り70億ドル減、②教育費が教育現場及び教員が使用する以外の用途で使用される可能性浮上、③教育費を最も必要とする貧困レベルの高い学区で最高74%の予算削減、④生徒の学習と成績向上のための取り組みに使用されるべき公費に関する説明責任の撤廃、などを指摘している。この他、同報告書は、大統領の持つ展望として、A.学校改善及び教員支援において、必要な資金を提供し、何が機能するかを特定し、機能しないものを修正することにより、全ての子どもが世界トップクラスの教育を受けられるように保証、B.試験を最小限とし、教員に本来の教育指導ができる環境の回復、C.親及び教員が各生徒の学習状況や学校の状況を確実に把握、D.初等・中等教育法(Elementary and Secondary Education Act:ESEA)プログラムに対し、2016年度だけで27億ドルの予算増、などを提示している。

URL1: http://www.whitehouse.gov/sites/default/files/docs/final_investing_in_our_future_report.pdf
URL2: http://www.whitehouse.gov/the-press-office/2015/02/13/white-house-report-investing-our-future-helping-teachers-and-schools-pre

地域 北米
アメリカ
取組レベル 政府レベルでの取組
行政機関、組織の運営 予算・財政、政策・経営・行動計画・評価
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人材育成 学生の就職