【ニュース・アメリカ】大学院・専門課程在学生による学費調達手段、公立・営利大学等で違いが存在

 
アーバン研究所(Urban Institute)は2018年1月4日、大学院生の学費支払手段に関する調査結果をまとめた報告書「大学院・専門教育の資金調達 ~学生はどのように支払うのか~(Financing Graduate and Professional Education: How Students Pay)」を発表した。
 
これによると、大学院・専門学位の取得を目指す学生による学費調達手段は様々であるが、営利大学セクタ以外の研究博士課程在学生は、所属大学から相当額の学資援助を受け、修士課程在学生の多くは、学資援助に加えて在学中に就労しているのに対し、専門学位取得を目指す学生は、学資ローンを利用する割合が高いことが明らかにされた。
 
具体的な結果は以下の通り。

  • 2011年に修士課程に在籍したフルタイム学生は、公立大学の学費の38%と私立非営利大学の学費の45%を連邦学資ローンで賄う。
  • 同年に研究博士課程及び専門課程に在籍した学生は、公立大学の学費の42%、私立非営利大学の学費の35%、及び、営利大学の学費の55%を勤労所得で賄う。
  • 同年の修士課程フルタイム学生の31%が、学年度の収入が2万ドル以上と回答したのに対し、研究博士課程及び専門課程学生の約3分の2は無収入と回答。
  • 研究博士課程学生では、公立大学の学費の32%と私立非営利大学の学費の20%を助手としての収入で賄い、平均年収は2万ドル以上。また、公立大学の学費の13%と私立非営利大学の学費の24%を、大学から支給される返還不必要な奨学金で賄う。
  • 専門課程フルタイム学生の86%は学資ローンを利用し、公立・私立非営利大学の両方の学費の63%を学資ローンで賄う。年間平均ローン利用額は、公立大学で2万8,150ドル、私立大学で3万6,670ドル、学資ローン利用者の22%は5万ドル以上を借り入れ。

 
なお、本報告書は、「FINANCING GRADUATE AND PROFESSIONAL EDUCATION:How Students Pay」(PDF:806.38KB)からダウンロード可能。
 
2018年1月4日
 
Urban Institute:Financing Graduate and Professional Education:How Students Pay
 
National Association of Student Financial Aid Administrators:Report Finds Large Discrepancies in How Graduate and Professional Students Pay for School
 

地域 北米
アメリカ
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