【ニュース・アメリカ】大学理事会メンバー構成、多様性が拡大されつつあるものの依然として大半は年長の白人男性

 
大学理事会協会(AGB)は12月2日、高等教育機関理事会メンバーの構成の変動をまとめた報告書「大学及び大学関連財団理事会の政策・実務・構成」を発表した。AGB は、公立・私立大学理事会に関しては1969年から、大学関連財団理事会に関しては1985年から、メンバー構成状況を追跡している。本報告書によると、理事会メンバーの大半は依然として年長の白人男性であるものの、ジェンダー・年齢・民族における多様性は、過去数年間でやや拡大されている。

 
例えば、2020年には、理事会メンバー全体のうち女性の割合が公立大学37.1%、私立大学36.3%で、2015年調査時からいずれも4ポイント以上増加した。また、大学関連財団ではこの割合は35%で、2015年からは9.2ポイント増となった。但し、2021年春学期に米国大学生の59.5%が女子学生であったという現状を反映するには至っていない。一方、民族に関しては、公立大学理事会では非白人の占める割合が約30%で、同6.2ポイント増となったものの、私立大学理事会では同3.6ポイント増の17%、大学関連財団理事会では同2.9%増の11.9%にとどまった。その他の主な結果は以下の通り。

  • 財団理事会の97.6%、私立大学理事会の95.1%、公立大学理事会の50%は、構成メンバーの多様化に取り組み中。
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  • 多様化を進める分野は、民族、専門分野、年齢、ジェンダーなど。
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  • 多様性・公平性・包括性(DE&I)促進計画のある理事会は、私立大学31.2%、公立大学27.8%、財団22%。但し、常設委員会を設置している理事会は、公立大学3.1%、私立大学6.8%のみで、DE&I 臨時特別委員会を設置する理事会は、公立大学4.1%、私立大学11.7%。

 
12月2日


AGB: AGB Benchmarking Report Highlights Continued Demographic Shifts in Composition of Higher Education Governing Boards


地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 研究
人材育成 研究人材の多様性
統計、データ 統計・データ