非営利機関のトレリス・カンパニーは12月15日、年次報告書「学生の財務健全性調査(SFWS)」を発表した。本調査は2020年秋学期中に実施され、全米13州に所在する大学62校に在籍する大学生約3万8,000人からの回答を分析したものである。これによると、大学の学費を個人の貯金もしくは大学に通いながら働く給与のみで賄うという学生は、4年制大学在籍学生の2%、2年制大学在籍学生の6%のみで、大半の学生は学資ローンを利用しているが、返済能力には自信がないと回答していることが明らかになった。主な結果は以下の通り。
- 学資ローンを利用する4年制大学在籍学生の75%と2年制大学在籍学生の72%は、ローン返済能力に自信なし。また、経済的な意思決定に自信があると回答したのは4年制大学生の8%と2年制大学生の7%のみ。一方、家族初の大学進学者の68%は、緊急に500ドルが必要な状況に対処できない可能性が高いと回答。
- 2年制大学生の半数以上は、家計を支えることは重要と回答したのに対し、4年制大学生では41%。
- 家族の経済状況が新型コロナウイルス感染症パンデミックによって悪化したと回答した学生は、2年制大学生では58%、4年制大学生では57%。また、2年制大学生の57%は家族内での責任負担が増加したと回答したのに対し、4年制大学生では51%。さらに、2年制大学生の84%は、パンデミックによりストレス・不安・鬱のレベルが高くなり、88%はパンデミックが精神衛生に悪影響を及ぼしていると回答。
なお、本報告書は、こちら からダウンロード可能。
12月15日
Trellis Company: Trellis’ Student Financial Wellness Survey Examines Financial Wellness Among College Students
地域 | 北米 |
国 | アメリカ |
取組レベル | 大学等研究機関レベルでの取組 |
大学・研究機関の基本的役割 | 教育 |
学生の経済的支援 | 学費 |
統計、データ | 統計・データ |