【ニュース・アメリカ】大学学士課程におけるSTEM教育、改善の取り組みは進まず

米国大学協会(Association of American Universities:AAU)と科学振興研究所(Research Corporation for Science Advancement:RCSA)のコットレル学者(Cottrell Scholar)プログラムは、共同プロジェクト「教育・学習に関する有効な評価(Effective Evaluation of Teaching and Learning)」の一環で、米国大学の学士課程におけるSTEM教育を検証した。この結果、大学教員にとって、学士課程におけるSTEM分野の授業の位置付けは、研究と比較すると非常に低く、学生は一方的に講義を聞かされることが中心で、STEM教育改善のための取り組みは、あまり進んでいないことが明らかにされた。このような現状に対する主要な提案事項は以下の通り。

・大学管理者、教員個人、学部のそれぞれのレベルで変化の目標を定める戦略を策定。

・教員は、科学的且つ内省的教育と、学習に対する学生の関与を拡大。

・大学管理者は、優秀な教員を特定し報酬を与えると共に、教育内容向上のために必要な専門性開発及び評価ツールを学部長・学科長に提供。

・卒業生のみならず雇用部門と公共部門の雇用者は大学教育や学習経験を強化することに興味を持っているので、教育の改善を資金調達の手段として活用。

・学部は、STEM分野の基礎講座のカリキュラム作成にあたって学習目的を設定。

・教員に対して授業内容改善のための時間と資金を提供。

・有意義な手段を使用して授業における指導を評価すると共に、授業指導を昇進・テニュア審査の際の評価基準の一部として勘案。

URL1: http://www.nature.com/news/university-learning-improve-undergraduate-science-education-1.17954

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
行政機関、組織の運営 政策・経営・行動計画・評価
大学・研究機関の基本的役割 教育、質の保証