米国では、大学卒業式に講演者として著名人を招くことが頻繁に行われているが、2018年春の卒業式に、女性著名人が招待されるケースが多くなっている。
AP通信社(Associated Press)の分析によると、大学基金が最大規模の大学25校をみると、卒業式での女性講演者が全体に占める割合は過去19年間では約25%であったのに対し、2018年度春は約60%となっており、イェール大学(Yale University、コネチカット州)が元国務長官のヒラリー・クリントン氏(Hillary Clinton)、マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology:MIT)がフェイスブック社(Facebook)最高執行責任者(COO)のシェリル・サンドバーグ氏(Sheryl Sandberg)を招待している。
これは、エンタメ界や政界における性的暴力やセクシャル・ハラスメントに対して女性が立ち上がった「ミー・トゥー(#MeToo)」ムーブメントの影響を受けたものと見られている。また、この傾向は、大学基金規模がさほど大きくない大学でも同じで、人選には学生からの要望が反映されていることも多い。
2018年5月9日
Associated Press:Amid #MeToo, more colleges host women as graduation speakers