USニューズ・アンド・ワールド・レポート（U.S. News & World Report、以下USニュース）社は1月2日、同社チーフデータストラテジストのボブ・モース（Bob Morse）氏とデータ・情報戦略担当上級副社長のステファニー・サーモン（Stephanie Salmon）氏の連名で書かれたロースクール学部長宛の書簡を公開した。本書簡では、同社が今後、ロースクールランキングを決定するにあたり、大学執行部・弁護士・裁判官を対象とした調査結果の比重を下げて、司法試験合格率や就職実績などをより重視するという手法変更について説明されている。

 
同書簡は、イェール大学（Yale University、コネチカット州）及びハーバード大学（Harvard University、マサチューセッツ州）を始めとする著名ロースクール十数校が、同社のロースクールランキングに関し、公選弁護人などの公益キャリア選択を推奨する大学に対する評価が低くなる手段を採用しているとして、同ランキングへの不参加を発表したことに対応するものである。

 
イェール大学ロースクール学部長のヘザー・ガーケン（Heather Gerken）氏は、同社がこれまで採用していたランキング決定手段では、公益キャリア選択者及び大学院進学者を失業者扱いする点や、公益キャリア選択者の学資ローン返済免除措置などを勘案しない学資ローン負債評価手段などが問題と指摘していた。イェール大学ロースクールは、今回の発表に関わらず、ランキングプロセスへの不参加決定は変わらないとの姿勢を表明している。なお、USニューズ社は、ロースクールからアンケート調査への回答が得られない場合でも、公表されているデータに基づきランキングに含めるとしている。

 
なお、USニューズ社からロースクール学部長に宛てた書簡は、こちら(外部サイト) から閲覧可能。

 
1月2日

Higher ED Dive：　U.S. News & World Report reworks law school rankings, but Yale won’t return
CNN：　U.S. News & World Report is changing how it ranks law schools