【ニュース・アメリカ】国立衛生研究所(NIH)、フォガーティ国際センターの新戦略計画を発表

国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)傘下のフォガーティ国際センター(Fogarty International Center)は2014年4月29日、同センターの新戦略計画(URL1)を発表した。本計画によると、世界規模の衛生に関する研究・研修は、「非伝染性疾患の蔓延拡大への対処」、「研究・研修への情報技術導入の改善」、及び「科学的発見から低価格設定の診療へのより効果的な転換」に重点を置くべきとしている。発展途上国におけるHIV・エイズによる死亡者数は減少している一方で、心臓病・癌・糖尿病・精神疾患などといった非伝染性疾患の患者数は増加していることから、まずは、発展途上国の科学者に対するこれらの分野の研修を再強化することを計画している。一方、発展途上国における携帯電話の普及により、携帯アプリを活用した研究・治療対象者へのアクセス向上が可能となっているため、情報・通信技術を利用する研究・研修プロジェクトの監督・評価を入念に行うことが不可欠であるとしている。また、科学研究の実践的活用に関しては、科学コミュニティと事業実施者・政策決定者との間での提携拡大を進める必要があるとしている。同計画は、これらの実現に向けた具体的目標・優先事項として、①現在及び将来の世界規模の衛生に関する課題に取り組むための研究能力の構築、②世界規模の衛生問題に対応する技術開発・評価のためのイノベーション促進、③科学研究の実践的活用に向けた研究・研修の支援、④伝染性・非伝染性の疾患・障害の予防・管理に関する研究の推進、⑤世界規模の衛生に関する研究・研究能力を促進するためのパートナーシップ締結、の5領域を挙げている。

URL1: http://www.fic.nih.gov/About/Documents/fogarty-international-center-nih-strategic-plan.pdf
URL2: http://www.nih.gov/news/health/apr2014/fic-29.htm

地域 北米
アメリカ
取組レベル 政府レベルでの取組
行政機関、組織の運営 政策・経営・行動計画・評価
大学・研究機関の基本的役割 研究
国際交流 国際化