【ニュース・アメリカ】国立衛生研究所(NIH)、チンパンジーを使用した侵襲的研究に対する支援の終了と生物医学研究用チンパンジー50頭の退役を発表

国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)は、2015年11月18日、チンパンジーを使用した侵襲的研究に対する支援を終了し、今後実施予定の生物医学研究用に確保していたチンパンジー50頭を退役させることを発表した。今回の決定は、連邦資金によるヒト以外の霊長類を使用した実験に関する議論に終止符を打ち、50頭を除くチンパンジーの退役というNIHが2013年6月に下した決定に続くものとなった。2013年6月以降、審議会委員会(Council of Councils)による提案に基づき、NIHはチンパンジーを使用した生物医学研究プロトコルを段階的に廃止し、新たな生物医学研究プロジェクトも助成対象として選出されていないという。また、2015年6月16日に、米国魚類野生生物局(U.S. Fish and Wildlife Service:FWS)がチンパンジーを絶滅危惧動物に指定したことも今回の決定に繋がったという。なお、今回の決定はチンパンジーにのみ適用され、それ以外の霊長類を使用した研究に関しては、NIHによる評価・支援・実施が継続される。

 

National Institutes of Health:NIH Will No Longer Support Biomedical Research on Chimpanzees

地域 北米
アメリカ
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