【ニュース・アメリカ】助成申請書提出前に研究機関内部で内容のレビューを行った場合、そうでない申請と比較して助成受給の確率が2倍に

 
コロンビア大学(Columbia University、ニューヨーク州)看護学部の研究者らは、競争率が非常に高い研究助成申請、特にパイロットプログラムへの助成申請を提出する際に、研究機関内部で申請内容のレビューを行ってから提出した場合、そうでない場合と比較すると約2倍の確率で助成受給に成功しているとの研究結果を発表した。
 
本研究は、2012年~2016年の5年間に提出された、内部パイロット助成14件と外部助成88件に対する申請のアウトカムデータに基づいて行われたもので、パイロット助成を受給したプロジェクトでは、研究機関内で内容のレビューを行った申請48件のうち、約42%に相当する20件が助成を受給したのに対し、提出前に内部で内容のレビューを受けなかった申請40件では、助成を受給したプロジェクトは全体の20%に相当する8件のみであったことが明らかにされた。
 
コロンビア大学看護学部では、学内レビューのために5年間で総額12万7,000ドルを投入した結果、外部助成総額300万ドルの受給に繋がったという。これにはレビューのために費やされた時間及び労力は含まれないが、研究チームは、大学が適切な投資を行った場合、ポスドクフェローや若手教員に対して研究キャリアを立ち上げる機会が提供されることになると結論付けている。
 
なお、本研究論文の要約は、「Intramural pilot funding and internal grant reviews increase research capacity at a school of nursing.」から閲覧可能。
 
2017年11月27日
 
Inside Higher ED:Granting Researchers Success
 

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