【ニュース・アメリカ】初級経済学の教科書に登場する人物の77%は男性

 
ミシガン大学(University of Michigan)公共政策・経済学准教授のベッツィー・スティーブンソン(Betsey Stevenson)氏らは、2018年1月第2週に開催された米国経済学会(American Economic Association:AEA)年次総会において、初級経済学の教科書に登場する人物は、実在・架空に関わらず、77%が男性で、女性が18%、性別を特定しない人物が5%との研究結果を発表した。
 
また、教科書で取り上げられる実在の経済学者は男性である場合が多く、経済原則と関連して女性が取り上げられる場合はあるものの、男性と比較すると間接的な取り上げ方が多い他、男性がビジネス及び政策と関連付けて取り上げられる傾向が強いのに対し、女性は食品・ファッション・家事に関連する傾向が強いことを明らかにした。
 
スティーブンソン氏は、これらの現状から良い・悪いを判断することには抵抗があるかもしれないとしたうえで、今後においては、過去の環境ではなく、学生が今後進んでいく環境に沿うような例を選択・提示すべきとした。
 
2017年は、特に経済学界におけるジェンダーダイナミクスに重点が置かれ、女性経済学者は男性経済学者よりも読みやすい論文を発表するにもかかわらず、発表までには明らかにより長期間を要するなどといった研究結果が発表されている。スティーブンソン氏は、経済学会全体として、女性が経済学に関心を示さない理由を理解するために更に努力しなければならないと提言した。
 
2018年1月19日
 
Inside Higher ED:Gender Bias, by the Numbers
 

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
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