【ニュース・アメリカ】内務省、学術機関・非営利組織への助成に政治的レビューを導入

 
内務省(Department of Interior)は、政策・管理・予算担当首席内務長官補佐代理のスコット・キャメロン(Scott Cameron)氏から内務長官補佐及び各部署責任者宛に2017年12月28日付で内部メモを送付し、大学やアドボカシーに関する非営利団体を対象とする5万ドル以上の助成等に関し、連邦資金がトランプ政権の優先事項に合わせて確実に支給されるようにするために、政治的スクリーニングを課して、審査を更に厳格化することを通達した。
 
これは、新たに助成審査官となる内務省上級顧問のスティーブ・ホーク(Steve Howke)氏に大きな権限を与えることになる。今回発表された新たな審査システムに関し、ラウル・クリハルバ(Raúl Grijalva)下院議員(アリゾナ州選出民主党)は、現在詳しく検証中としながら、合法な科学・環境プロジェクトへの助成を停止するための裏口となるとの疑念を抱いているとコメントしている。
 
今回、その存在が明らかになった内部メモは、影響を受ける具体的な助成プログラムや金額には言及しておらず、内務省も1月9日時点では詳細を発表していない。なお、内務省は、2016年度にはプロジェクト助成として8億600万ドルを支給し、7億6,300万ドル相当の共同契約を締結している。
 
なお、キャメロン氏が送付し、今回その存在がリークされた内部メモは、「Interior guidance for fiscal 2018 grants」で閲覧可能。
 
2018年1月9日
 
Science:U.S. Interior Department to put academic, nonprofit grants through political review
 

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