【ニュース・アメリカ】優良な職に就く米国人労働者、白人と黒人・ラテン系との間で機会・給与に格差(10月17日)

ジョージタウン大学(Georgetown University、ワシントンDC)教育労働センター(Center on Education and the Workforce:CEW)は10月17日、CEWとJPモーガン・チェイス・アンド・カンパニー社(JPMorgan Chase & Co)による「優良な職プロジェクト(Good Jobs Project, )」の一環として実施した研究の報告書「優良な職に対する人種の不平等 ~教育及び優良な職において白人がどのようにして黒人・ラテン系を大きく上回ったか~(The Unequal Race for Good Jobs: How Whites Made Outsized Gains in Education and Good Jobs Compared to Blacks and Latinos)」を発表した。
 

本報告書は、米国経済における優良な職(25~44歳の労働者の年収最低3万5,000ドルもしくはフルタイム時給最低17ドル以上で、45~64歳の労働者の年収最低4万5,000ドルもしくは時給22ドル以上)を対象としたもので、白人・黒人・ラテン系米国人は、いずれも1991年~2016年の間に優良な職に就く可能性が増大しているもののおり、優良な職に就く白人が同期間内に50%から58%に増加したのに対し、黒人では33%から41%、ラテン系では30%から37%への増加となっている。

 
また、2016年に雇用されていた米国人全体に白人が占める割合は69%で、優良な職に就く者全体に白人が占める割合は77%であったのに対し、黒人は、雇用者全体に占める割合が13%、優良な職に就く者全体に占める割合は10%で、ラテン系では、雇用者全体に占める割合が18%、優良な職に就く者全体に占める割合は13%であった。 その他の主な結果は以下の通り。

  • 黒人・ラテン系の失業率は低下しているものの、白人と比較すると、黒人のに 失業率は約2倍で、ラテン系の失業率は約1.5倍。
  • 黒人労働者は、高卒のブルーカラー業界以外では、優良な職に就く者の割合が増加。
  • 2016年に優良な職に就いていたラテン系米国人の約37%は、学歴が高卒もしくはそれ以下。
  • 2016年に優良な職に就いていた学士号保有者の年収中央値は、白人では7万5,000ドルであったのに対し、黒人・ラテン系では6万5,000ドル。

Georgetown University:
White Workers Are More Likely Than Black or Latino Workers to Have a Good Job at Every Level of Educational Attainment, Says New Georgetown University Report

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
統計、データ 統計・データ