【ニュース・アメリカ】修了証・準学士号保有者、専攻分野によっては学士号保有者よりも高い収入を得ることが可能

 
 ジョージタウン大学(Georgetown University、ワシントンDC)教育・労働力センター(Center on Education and the Workforce:CEW)は1月28日、報告書「見落とされている修了証・準学士号の価値 ~大学進学前に学生が知っておくべきこと~(The Overlooked Value of Certificates and Associate’s Degrees: What Students Need to Know Before They Go to College)」を発表した。

 
 本報告書は、大学が付与する修了証及び準学士号の労働市場における価値を検証したもので、これによると、大学で1年間に付与される学士号の数(約200万件)は、修了証の数と準学士号の数(それぞれ約100万件)の合計とほぼ同数であることが明らかにされた。

 
 CEWディレクターのアンソニー・カーネベール(Anthony P. Carnevale)氏は、修了証と準学士号に関しては、専攻分野が非常に重要とし、分野によっては、準学士号保有者が学士号保有者よりも高い収入を挙げることも可能で、例えば、工学専攻の準学士号保有者の年収中央値が5万1ドル~6万ドルであるのに対し、教育学専攻の学士号保有者の年収中央値は3万1ドル~4万ドルであるとした。

 
 また、修了証取得課程の94%と準学士号取得課程の57%は、キャリアとの繋がりが強く、年収は分野によって異なる点は、学士号保有者と共通であった。

 
 さらに、大学生の約50%が修了証・準学士号取得課程に在籍しているのに対し、学士号取得課程に在籍する学生は全体の47%であることも明らかにされた。その他の主な結果は以下の通り。

  • 専攻に関連する職業に就いた修了証取得課程修了者の年収中央値(4万1ドル~5万ドル)は、関連性のない職業に就いた修了者の年収中央値(2万1ドル~3万ドル)を上回る。
  • 最高学歴が修了証取得という労働者は全体の約8%、準学士号という労働者は9%で、さらに15%は、大学に進学したものの修了証・学位を取得せず。
  • テキサス州では、科学技術専攻の準学士号保有者の年収中央値は7万5,500ドルで、州内の学士号保有者の年収中央値5万600ドルを上回る。
  • オハイオ州では、産業技術専攻の修了証保有者の年収中央値は6万5,000ドルで、州内の学士号保有者の年収中央値4万5,700ドルを上回る。

 
なお、本報告書は、こちらからダウンロード可能。
 


Georgetown University Center on Education and the Workforce: 
Colleges Award Similar Number of Certificates and Associate’s Degrees Combined as They Do Bachelor’s Degrees, Says New Georgetown University Report

 
1月28日

地域 北米
アメリカ
取組レベル 政府レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 研究
人材育成 学生の就職