【ニュース・アメリカ】中間選挙で民主党が連邦議会下院議席数の過半数を獲得したことにより、科学コミュニティは下院における大きな変化に期待

 
11月6日に行われた中間選挙の結果、連邦議会下院で民主党が議席数の過半数を獲得したことから、下院科学宇宙技術委員会(House Science, Space, and Technology Committee)では、現在ランキングメンバーであるイーディ・バーニス・ジョンソン(Eddie Bernice Johnson)下院議員(テキサス州選出民主党)が来年より同委員会委員長に就任すると見られている。
 

これを受けてジョンソン下院議員は、気候変動への対応、STEM(science, technology, engineering, and mathematics)教育の支援、及び、科学問題に関する委員会の信頼性回復などの検討課題を11月6日に同委員会民主党のウェブサイトで発表している。また、現委員長のラマー・スミス(Lamar Smith)下院議員(テキサス州選出共和党)が議員引退を表明していることに加え、同委員会所属の共和党議員4人が落選した一方、科学・工学・医学分野の経歴を持つ民主党議員8人が新たに当選したことから、トランプ大統領による科学への攻撃に対抗し、政策決定における科学重視が可能になると期待されている。
 

また、米国大学協会(Association for American Universities:AAU)政策担当副会長のトビン・スミス(Tobin Smith)氏は、スミス下院議員が引退し、民主党が同委員会を主導することにより、共和党による主導下でのように、社会科学研究の価値が同委員会によって疑問視されることがなくなると予測している。さらに、同委員会は、環境保護庁(Environmental Protection Agency:EPA)の監督を強化する可能性が高いと見られている。
 

なお、ジョンソン下院議員が提示した検討課題は、下記サイトから閲覧可能。
Ranking Member Johnson Statement on Election Results and Seeking Chairmanship
 
2018年11月13日
 

Inside Higher ED:An About-Face for House Science Committee

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