2018年6月13日、米国教育審議会(American Council on Education:ACE)はマイノリティ受入大学(Minority Serving Institution:MSI)による取り組みの成果を検証した報告書「上方移動性の原動力としてのマイノリティ受入大学(Minority Serving Institutions as Engines of Upward Mobility)」を発表した。本報告書によると、MSIに在籍した学生の経済的地位改善度は、そうでない大学の2~3倍であるという。
- 4年制のヒスパニック系学生受入大学(Hispanic-Serving Institution:HSI)在学生の5人に1人と、4年制の黒人多数派大学(Predominantly Black Institution:PBI)及び歴史的黒人大学(Historically Black Colleges and Universities:HBCU)在学生の約4人に1人は、収入額において最低の五分位に属する家庭の学生で、MSI以外の大学の3倍以上。
- 2年制・4年制MSI在籍学生の30~60%は、家族で初めての大学進学者。
- MSIによる学生1人あたりの支出額はそうでない大学よりも少額であるもにもかかわらず、経済的地位が改善する速度はそうでない大学よりも速く、4年制HSIではMSI以外の大学の3倍。
- MSIとフルタイム学生1人あたりの支出が2万5,000ドル以下のMSIでない大学を比較した場合、全ての4年制MSIにおいて、学生の経済的地位が改善する速度は、MSIでない4年制大学の学生の速度の2倍以上。
American Council on Education:Minority Serving Institutions Are Successful at Improving Students’ Economic Status, New ACE Report Finds(報告書PDFあり)