【ニュース・アメリカ】フルタイム大学新入生を対象とした2020-21学年度授業料割引率、過去最高の53.9%

 
全米大学実務者協会(NACUBO)が5月19日に発表した2020-21学年度の授業料割引率に関する調査結果から、同学年度の大学新入生対象の授業料平均割引率は53.9%で、前学年度の51.2%を上回り、過去最高となったことが明らかにされた。また、対象を全大学生に広げた場合、2020-21学年度の授業料割引率は、前学年度を2.2ポイント上回る48.1%であった。

 
本調査は、全米の非営利大学361校を対象に実施されたもので、特に、フルタイムの新入生に大学が付与する奨学金に注目しており、民間団体、政府機関、及び、大学によるマッチングファンドが必要となる外部機関による奨学金は含まれていない。主な結果は以下の通り。

  • フルタイム新入生を対象とする大幅な授業料割引は、大学の主要学生勧誘手段の1つとして使用されており、2011-12学年度~2019-20学年度の間に割引率は6.9ポイント上昇。
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  • 私立大学では、学生勧誘目的に加えて、大学ランキングシステムでの評価向上のためにも授業料割引を導入。
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  • 学士課程提供大学は、修士・博士課程提供大学よりも授業料割引率が高い傾向で、2020-21学年度でみると、学士課程提供大学の授業料割引率は、前学年度から3.1ポイント上昇して58.4%であったのに対し、修士課程提供大学では55.3%で、博士課程提供大学では50.2%。
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  • 2020-21学年度には、大学新入生の約90%と全大学生の83%が、何らかの学資援助を受給。また、同学年度に返済不要の奨学金を受給した学生の平均受給額は、前学年度までの平均受給額を上回る。
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  • 新型コロナウイルス感染症パンデミックによる長期的影響に関しては、約80%の大学実務者が正味授業料収入及び在籍学生数に影響が残ると予測。

 
5月20日


Inside Higher ED: Tuition Discount Rates Reach New High


地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
学生の経済的支援 学費