【ニュース・アメリカ】ニューヨーク州知事、SUNYとCUNYにフルタイムで在籍するニューヨーク州在住の低・中所得層家庭の学生の授業料無料化を提案

ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事(Andrew M. Cuomo)は2017年1月3日、バーニー・サンダース上院議員(Bernie Sanders、バーモント州選出無所属)と共にラガーディア・コミュニティカレッジ(LaGuardia Community College、ニューヨーク州)で講演を行い、ニューヨーク州在住の世帯当たりの年収12万5,000ドル以下の低・中所得層家庭の学生に関し、ニューヨーク州立大学(SUNY)及びニューヨーク市立大学(CUNY)の授業料を無料とするプログラム「エクセルシオール奨学金(Excelsior Scholarship)」を2017年最初の議題として提案することを明らかにした。これは、学生から学資ローン負担を取り除き、ニューヨーク州の公立大学における卒業率向上を支援するもので、米国初の試みとなる。本プログラムの対象となる低・中所得層家庭は約94万世帯で、これらの世帯の学生たちは、社会経済的地位に関わらず質の高い教育を受けることにより、グローバル経済の中で成功するために必要な技能を身に着ける機会を得ることになる。対象となる家庭の学生が「エクセルシオール奨学金」を受給するための要件は、SUNYまたはCUNYの2年制もしくは4年制課程にフルタイムで在籍することである。ニューヨーク州在住世帯のうち、約80%は年収12万5,000ドル以下で、大学生の年代の子どもがいる家庭は約94万世帯と推測されることから、本プログラムに要するコストは最終的には年間約1億6,300万ドルに上ると見られている。同プログラムは3年間をかけて段階的に拡大され、2017年秋学期は年収10万ドル以下の家庭が対象、2018年秋学期は同11万ドル以下、そして、2019年には同12万5,000ドル以下の家庭の学生が対象となる。なお、SUNYとCUNY学士課程の州内在住者の年間授業料は6,330~6,470ドル、CUNY準学士課程の年間授業料は4,350~4,800ドルで、2015年のニューヨーク州在住者の学資ローン負債平均額は2万9,320ドルであった。

 

New York State Governer:Governor Cuomo Presents 1st Proposal of 2017 State of the State: Making College Tuition-Free for New York’s Middle Class Families

地域 北米
アメリカ
取組レベル 政府レベルでの取組
学生の経済的支援 学費