【ニュース・アメリカ】ニューアメリカ財団、米国大学協会(AAU)の研究大学ランク付けシステムを批判

ニューアメリカ財団(New America Foundation)は2014年6月2日、米国大学協会(Association of American Universities:AAU)が実施する研究大学のランク付けシステムは高等教育に悪影響を与えているとの見解を述べた報告書「新たなAAUの構築 ~高等教育機関の卓越性の再検討~(Building a New AAU:The Case for Redefining Higher Education Excellence)」(URL1)を発表した。本報告書の執筆者である同財団の教育政策ディレクターのケビン・キャリー氏(Kevin Carey)は、研究費支出を非常に強調した排他的なAAUの会員基準により、大学は学生を援助することよりも研究活動に対する評価に重点を置くこととなり、高等教育の本来の目的に悪影響を与えていると主張している。同氏は、AAUは非常に偏りのある評価基準に基づいて研究大学のランク付けを行っており、特に公立大学にとって不利となるアプローチを採用している現状を改め、米国の公立大学34校、私立大学26校、カナダの大学2校という、在学生数を鑑みると非常にバランスの悪い現在の会員数を、公立大学69校を含む会員大学数82校の会員組織に変更すべきであると提案している。同報告書に対し、AAUのハンター・ローリングス会長(Hunter R. Rawlings III)は、AAUの会員制度に関する誤った認識に基づいて書かれた報告書であると反論している。

URL1: http://www.newamerica.net/sites/newamerica.net/files/policydocs/NewAAU-20140602.pdf
URL2: http://chronicle.com/article/article-content/146897/

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 研究