【ニュース・アメリカ】シカゴ大学、入学出願手続きでSAT・ACT試験の点数提出を義務付けない新方針を発表

2018年6月14日、シカゴ大学(The University of Chicago、イリノイ州)は入学希望者の出願手続きの際に、大学進学適性試験のSATもしくはACTの点数の提出を義務付けないことを発表した。

 

同大学入学・学資援助課責任者のジェームス・ノンドーフ(James G. Nondorf)氏は、試験の点数で全てを判断できる訳ではなく、資質を持つ学生が試験の点数のために出願を躊躇するような状況を回避することを変更理由として挙げている。また、同大学は、入学面接も任意で行ってきたが、2分間の自己紹介動画の任意提出を代わりに受け付けることに変更している。さらに、低・中所得層家庭の学生の募集にも力を入れ、年収12万5,000ドル以下の家庭の学生の授業料と、年収6万ドル以下の家庭の学生の授業料・手数料・学生寮費を、全て学資援助で賄うという新たな方針も発表している。

 

同大学では、2016~2017学年度に低所得層学生を対象とした連邦奨学金「ペルグラント(Pell Grant)」を受給した学生の割合が全体の約10%のみで、著名大学の中では低所得層学生の割合が低い大学の1つでもある。この他、家族で初めての大学進学者となる学生や、保護者の職業が警察官及び消防士である学生を対象とした奨学金の拡大も併せて発表した。

 

The Washington Post:A shake-up in elite admissions:U-Chicago drops SAT/ACT testing requirement

 

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