ビル・クリントン政権下で大統領府科学技術政策局（White House Office of Science and Technology Policy：OSTP）長官を務め、現在はライス大学（Rice University、テキサス州）ベイカー公共政策研究所（Baker Institute for Public Policy）に所属するニール・レーン氏（Neal Lane）は2016年9月14日、同研究所所属の研究者と共同で作成した、次期大統領就任後のOSTPの取るべき役割を提案した報告書「新政権下における大統領府科学技術政策局の重要な役割（The Vital Role of the White House Office of Science and Technology Policy in the New Administration）」を発表した。本報告書は、共和党大統領候補のドナルド・トランプ氏（Donald Trump）が大統領に選出された場合、過去数十年間に亘り、民主・共和両党の政権下において存続してきた現行体制が廃止される可能性を危惧して作成されたもので、新政権下においてもOSTP及び大統領科学顧問の役職は維持されるべきであると提唱している。レーン氏は、次期大統領が、就任初日から科学技術に関する最高の助言を得られる態勢を整えておくことが重要としており、大統領科学顧問は大統領補佐官及びOSTP長官の両方の責務を担うことを提唱している。

なお、本報告書及びエグゼクティブサマリは、以下よりダウンロード可能。
Baker Institute for Public Policy：Vital Role of White House S&T Policy［PDF：1.64 MB］

Science：Report urges Trump, Clinton to make room for science in the White House