カレッジボード(College Board)は2016年10月26日、2016年の米国大学における学資援助と学費の傾向に関する報告書「学資援助の傾向(Trends in Student Aid)」と「大学学費の傾向(Trends in College Pricing)」を発表した。これによると、公表されている大学授業料及び手数料は、2015~16学年度と2016~17学年度を比較すると、2.2~3.6%増加していることが明らかにされた。これは、学資援助や家族の収入の増加率を上回るペースとなる。大学学費及び学資援助に関する主要な調査結果は以下の通り。
- 州内に居住するフルタイム学生の4年制公立大学の平均授業料及び手数料の公表額は、2015~16学年度の9,420ドルから2016~17年度は9,650ドルに2.4%増。
- 州外に居住するフルタイム学生の4年制公立大学の平均授業料及び手数料の公表額は、2015~16学年度の2万4,070ドルから2016~17年度は2万4,930ドルに3.6%増。
- 私立非営利大学の平均授業料及び手数料の公表額は、2015~16学年度の3万2,330ドルから2016~17年度は3万3,480ドルに3.6%増。
- 公立2年制大学の地域内学生の平均授業料及び手数料の公表額は、2015~16学年度の3,440ドルから2016~17年度は3,520ドルに2.3%増。
- 2015~16学年度に大学学士課程が支給した連邦・非連邦学資ローンは、学資援助全体の36%。
- 2015~16学年度に大学学士課程が支給した返済する必要のない奨学金は、学資援助全体の55%で最大。
- 2015~16学年度のフルタイム学生1人あたりの平均学資助成受給額は1万4,460ドルで、内訳は、返済する必要のない奨学金8,390ドル、連邦学資ローン4,720ドル、教育税控除1,290ドル、連邦ワークスタディ60ドル。低所得層学生を対象とした奨学金「ペルグラント(Pell Grant)」拠出総額は、2005~06学年度の155億ドルから2010~11学年度には391億ドルに増加したが、2015~16学年度は282億ドルに減少。
なお、「学資援助の傾向」と「大学学費の傾向」は、以下よりそれぞれダウンロード可能。
College Board:Trends in Student Aid 2016[PDF:1.92MB] / Trends in College Pricing 2016[PDF:753.8KB]