【ニュース・アメリカ】エネルギー省、新たなエクサスケールのスパコン最低2機を開発するためのRFPを発表

 

エネルギー省(Department of Energy)のリック・ペリー(Rick Perry)長官は2018年4月9日、2021年~2023年にエネルギー省傘下の国立研究所で使用する新たなエクサスケールのスパコン最低2機の開発に向けて、助成額最高18億ドルとなる可能性のある提案書要求(Request for Proposal:RFP)を発表した。
 
本RFPを通して助成が提供される新たなスパコンは、2017年6月にペリー長官が開発を許可し、現在アルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory:ANL)において開発中で2021年に使用開始予定のスパコン「オーロラ(Aurora)」の後続となる。
 
同RFPの下で開発されるスパコンは、1機はオークリッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory)、もう1機はローレンスリバモア国立研究所(Lawrence Livermore National Laboratory)を開発拠点とする。
 
これらの新システムは、既存の最速レベルの米国のスパコンの50~100倍高度の性能を持ち、

  1. 次世代マテリアルの特定、
  2. 高エネルギー物理学データの解読、
  3. がんの撲滅、
  4. 工業製品設計の促進と市場参入コストの削減、
  5. 核安全保障のためのオプションの検証、

などでの活用が期待されている。
 
本RFPは、国立研究所3機関が協力する「オークリッジ・アルゴンヌ・ローレンスリバモア協力(Collaboration of Oak Ridge, Argonne and Livermore:CORAL)」の下での取り組みで、コスト4億~6億ドルのシステムを少なくとも2件開発し、3件目のシステムを開発する可能性もあるという。同RFPの管理は、オークリッジ国立研究所の運営をエネルギー省から委託された非営利機関のUT-バテル社(UT–Battelle, LLC)が行うことになる。
 
なお、本RFPは、「CORAL-2 ACQUISITION」で閲覧可能。
 
2018年4月9日
 
Department of Energy:Systems Will Solidify U.S. Leadership in the “Exascale” Computing Era

 

地域 北米
アメリカ
取組レベル 政府レベルでの取組
行政機関、組織の運営 政策・経営・行動計画・評価
大学・研究機関の基本的役割 研究
レポート 海外センター