エネルギー省(Department of Energy)のリック・ペリー(Rick Perry)長官は2017年6月15日、米国初のエクサスケール・スパコン展開のために必要な研究を促進する、同省の新たな「パスフォーワード(PathForward)」プログラムの一環である「エクサスケール・コンピューティング・プロジェクト(Exascale Computing Project:ECP)」の下 で、米国技術系企業6社に対し、3年間で総額2億5,800万ドルを助成することを発表した。
本助成を受給する企業は、エネルギー効率及び将来の大規模スパコンの全般的性能を最大化するための研究開発を行うが、エネルギー省からの助成に加えて、プロジェクト費総額の最低40%は企業が提供することが義務付けられており、対象となる研究開発に対する投資額は少なくとも4億3,000万ドルとなる。ECPディレクターのポール・メシーナ(Paul Messina)氏は、「並列処理」「メモリと保存」「信頼性」「エネルギー消費」という4つの主要課題に対処するために様々な専門性を集めて実施する共同設計過程において、「パスフォーワード」プログラムは非常に重要とコメントしている。
今回の助成受給企業に選出されたのは、
- アドバンスト・マイクロ・デバイス社(Advanced Micro Devices)
- クレイ社(Cray Inc.)
- ヒューレット・パッカード社(Hewlett Packard Enterprise)
- IBM社(International Business Machines)
- インテル社(Intel Corp.)
- NVIDIA社(NVIDIA Corp.)
の6社で、エネルギー省からの助成は、2021年までにエクサスケールに対応可能なシステムを開発するために、ハードウェア技術、ソフトウェア技術、及び、アプリ開発の3領域における研究開発を支援することになる。
Department of Energy:Department of Energy Awards Six Research Contracts Totaling $258 Million to Accelerate U.S. Supercomputing Technology