【ニュース・アメリカ】ウォルマート社、提携3大学でビジネスやサプライチェーン管理を専攻する従業員の学費を負担

2018年5月30日、ウォルマート社(Walmart)はウォルマート及びサムズクラブ(Sam’s Club)の従業員が、ビジネスもしくはサプライチェーン管理の学位取得に向けて大学に通う場合、学位取得者に対しては、その学費を負担することを発表した。

 

同社は、フロリダ大学(University of Florida)、ブランドマン大学(Brandman University、カリフォルニア州)、ベルビュー大学(Bellevue University、ネブラスカ州)の3大学と提携し、従業員140万人に対して、これらの大学で準学士号及び学士号を取得する機会を提供することになる。

 

同社は、授業料・教科書代・手数料を負担するのに対し、従業員は、在学期間中、1日あたり1ドルを支払うことが要件となる。昨今、小売業界は従業員の獲得・保持に苦戦しているが、同社でも2018年前半に初任給を時給9ドルから11ドルに引き上げた他、フルタイム従業員に対しては、養育休暇や養子縁組に伴う福利厚生制度の導入を開始しており、大学学費負担プログラムも人材獲得・維持のための取り組みの一つとなっている。

 

同プログラム参加資格は、勤務期間が90日以上であることのみで、学位取得後に一定期間同社で勤務することは義務付けられていないものの、学位取得前に退社した場合は、その時点で補助金が打ち切られ、それ以降の学費は学生の自己負担となる。
また、このプログラムは多くの企業が提供するような、従業員が学費を一旦自費で支払ってから企業が従業員に払い戻すというものではなく、同社から大学に直接学費が支払われることになる。なお、同社は、最初の5年間に従業員約6万8,000人が同プログラムを利用すると予測しているが、それぞれの提携大学の年間授業料は、ベルビュー大学の7,365ドルからフロリダ大学の州外在住者向け授業料2万8,658ドルと幅広く、実際にかかるコストは把握していないとしている。

 

The Washington Post:Walmart to offer employees a college education for $1 a day

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
学生の経済的支援 学費