【ニュース・アメリカ】アジア人学生、アジア圏内の大学を留学先に選択する傾向

 
 世界大学ランキングを毎年発表するQS社は、アジア人学生の留学に関する報告書「アジアにおける高等教育スポットライト(Your Higher Education Spotlight on Asia)」を発表した。本報告書は、留学を考える中国・インドネシア・マレーシアの学生の進路決定までの過程に関し、20組のフォーカスグループ、50人との個別面談、300人以上からの調査回答からのデータを提示している。

 
 これによると、アジア圏の学生は、留学先を地域内で探す傾向が強くなりつつあるという。留学先調査では、通常、米国が留学先トップとなるが、日本及び中国も上位5カ国に選ばれている。

 
 中国・インドネシア・マレーシアの3カ国以外のアジア諸国の学生も、例えばベトナム人学生が選ぶ留学先第1位は日本で、アジア圏内で留学先を選ぶ傾向がある。IDPコネクト(IDP Connect)社CEOのサイモン・エメット(Simon Emmett)氏は、英国やオーストラリアなどと比較すると、アジア諸国を留学先として選択する割合は世界的にまだ低いとしながら、マレーシア・シンガポール・韓国を留学先として検討する学生数も相当数いるとしている。

 
 留学先が変化しつつある要因は、米国における政治情勢、学費の高騰、ビザ申請手続きの厳格化、就職可能性の変化などが挙げられている。さらに、最も大きな影響力を持つ助言に関しては、友人(61%)によるものが最も強く、留学斡旋業者(34%)によるものが最も低いことが明らかにされた。

 
 この他、大学選択の重要な要因には、キャリアに向けたサポート(41%)や雇用主間での評判(38%)などが挙げられている。
 

なお、本報告書は、こちらからダウンロード可能。
 


The PIE News: Asian students increasingly likely to study within Asia – QS report

 
2月27日

地域 北米
アメリカ
取組レベル 国際機関レベルの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
国際交流 国際化
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