【ニュース・中国】武漢大学が「長江学者」の論文ねつ造疑惑事件に対する再調査の結論を発表

 
注目されている武漢大学の「長江学者」、李紅良氏が同校の「千人計画」専門家から論文ねつ造の疑いを告発された事件で、新たな進展があった。武漢大学学術委員会は今日、『李紅良チームの学術不正告発に関する調査意見』を発表した。この意見は、李紅良チームが告発された関連内容に「学術のねつ造行為は存在しないが、論文執筆過程で一部遺漏が存在した」としている。
 
ねつ造の疑いが指摘された論文は、同校基礎医学院院長で、武漢大学動物実験センター主任である李紅良氏のチームが以前に『自然・医学』(Nature Medicine)で発表したもので、『CFLARタンパク質のターゲッティングはマウスと非ヒト霊長類で非アルコール性脂肪性肝炎を軽減する』、『Tmbim1は多胞体調節因子であり、リソソームでのTlr4の分解を標的としてマウスやサルの非アルコール性脂肪性肝の発症を防止する』の2本とされる。
 
武漢大学側は2017年4月に匿名による告発を受け、調査に乗り出すこととした。そして、今回2017年12月18日、武漢大学人民医院は校外院士3名を含む5名からなる専門家チームを組織し、李紅良チームの上記の論文2本に対する学術調査を実施した。専門家チームは全員一致で、「科学研究データの偽造行為は存在しない」と結論を出した。
 
2018年1月30日
 
中国青年報:武汉大学发布“长江学者”涉嫌造假事件再调查结论
 

地域 アジア・オセアニア
中国
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