【ニュース・フランス】国立学生健康生活支援センターの開設

 
2019年7月15日、Frédérique Vidal(フレデリック・ヴィダル)高等教育・研究・イノベーション大臣、Agnès Buzyn連帯・保健大臣は、健康に関する学生の生活の質を高めるための国内の連携組織、国立学生健康生活支援センターを開設した。
 
学生生活の質と幸福感は、高等教育・研究・イノベーション省(Ministère de lʼEnseignement supérieur,de la Recherche et de lʼInnovation:MESRI)と連帯・保健省が担う健康調査の最大の改善事項である。学生生活の幸福感向上のために取られた政策の中で、暴力を受けた人に対してサポートする機関を全ての大学に創設すること、健康な学生にも予防医療を勧めること、スポーツや文化的な活動を重要視し、その活動に集中させることを推進し、競争第一主義の教育課程を見直すこと、特に現在の制度にある電子化全国順位づけ試験(Epreuves classantes nationales informatisées:ECNi)の無効化も視野に入れ、教育の第二サイクルを見直すこと等が行われた。
 
国立支援センター(Centre national d’appui:CAN)に期待されることは、専門家の育成、政策の提言、活発な意見交換とその評価をしやすくすることである。国立支援センターは、ミッション、機能の点において革新的で、また健康に関する学生の生活の質(Qualité de vie des étudiants en santé:QVES)の全ての決定因子を考慮しながら改善することを目的とした政策の提案と推進を行う組織である。
 
ミッション:

  1. 教員・学生の代表者に対して、健康について学生生活の質を向上させることを目的とした組織や政策を提案すること
  2. 健康に関する学生生活の質の向上に関する研究に参加しやすくすること
  3. 健康に関する学生生活の質の向上に対する教育政策の影響についての評価を行い、その再編に貢献すること
  4. このテーマについて、フランス全体の関係する事案を整理し、サポートすること
  5. 健康に関する学生生活の質の向上についての具体的な方法を周知し、相乗的に効果を大きくすること

国立支援センターは以下の委員会で構成される。

管理委員会:大臣、教員の代表者、学生の代表者、有識者
総合委員会:教員・学生の代表者と有識者の団体の代表者
科学委員会:国際的な健康分野の有識者や 健康分野の専門家(社会学、教育倫理の専門家、その他の組織)

 
QVESは国際的な話題となっており、様々な観点から考えていかなければならない。
 
2019年7月15日
 
Lancement du Centre national d’appui à la qualité de vie des étudiants en santé
 

地域 西欧
フランス
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