国立研究機関(ANR)を含む27のパートナーが参加し、学術論文の完全かつ即時のオープンアクセスへの移行を加速することを目的としたヨーロッパのイニシアチブである cOAlition S は、すべての学術界を対象とした調査を開始している。その目的は、プランSが学術界の出版活動、出版社とのやり取り、そしてキャリアに与える影響をより良く理解することにある。
cOAlition S によって2018年に展開されたプランSは、公的資金または民間資金の助成を受けた研究の成果物である査読付き学術論文の、完全かつ即時のオープンアクセス化を加速するための10原則で構成されている。この調査を通じて、cOAlition S は、研究者がPlan S の原則に従って出版する際のフィードバックを集めたいと考えている。匿名データの分析により、cOAlition S が学術界の出版実務をどの程度サポートできるかを明らかにすることができる。
ANR におけるプランSの実施
ANR は2013年からオープンサイエンス政策に取り組んでおり、2018年の cOAlition S 創設と同時にこれに参画した。2022年の行動計画以降、すべてのプロジェクト公募において、プランSの原則を支持し、実施している。
実際に、2022年以降に ANR の助成を受けるプロジェクトのコーディネーターとパートナーは、プロジェクトから生まれた学術論文を、CCBY(クリエイティブ・コモンズ・ライセンス)またはこれと同等のものを用いて、以下のいずれかの出版チャネルを通じオープンアクセス化する必要がある。
- 元来オープンアクセスであるジャーナルへの掲載
- いわゆる転換契約または転換ジャーナルである購読制のジャーナルへの掲載
- 研究助成の決定または合意時に示された諸条件に従って、権利保持戦略を用い、購読制のジャーナルに掲載する
また、遅くとも出版時には、全文(出版が認められた原稿または編集者版)を HAL(国営のオープンリポジトリ)のオープンアーカイブに掲載し、その際、ANR の助成を受けた研究プロジェクトであることを明記することとする。
6/2
地域 | 西欧 |
国 | フランス |
取組レベル | 大学等研究機関レベルでの取組 |
大学・研究機関の基本的役割 | 研究 |
研究支援 | 研究公正性 |