【ニュース・ノルウェー】2016年度教育支援のための予算5億ノルウェークローネ増

ノルウェー政府は、貧困や紛争、危機の影響を受けている国への教育支援の予算を5億ノルウェークローネ(約70億円)増額することを提案した。この増額により、2016年にノルウェーが教育支援に配分する予算の総額は約28億5千万ノルウェークローネ(約404億円)になる。これは2013年以来、金額で11億5千万ノルウェークローネ(約163億円)、率にして68%の増加である。

小学校に通う女子児童の数を増やす取組には大きな進展があったが、中等学校へ進み卒業する女子生徒の数は多くの国でまだ非常に少ない。このため、政府は女子を対象とした取組を引き続き重視する。教育に関する新しい「持続可能な開発目標(SDG)」は、2030年までに「全ての人に、包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進すること」となっている。

ブルゲ・ブレンデ外務大臣はSDGについて次のように述べている。「教育に関するこのSDGを達成するためには、最も弱い立場にある子供たちに手を差し伸べなければならない。発展途上国では障害を持つ子供の90%以上が学校に通っていない。子供や若者が労働市場に参加するのに必要な知識とスキルを身に付けられるようにしなければならない。2020年までに世界で6億人の新規雇用が必要である。」

政府は、国際労働機関(ILO)を通じて一部提供される職業訓練に対する支援の強化と、ノルウェー主導で始まった、世界銀行の「Results in Education for All Children(Reach)」プログラムに対する資金提供を増やすことを提案している。また、「教育のためのグローバル・パートナーシップ(GPE)」とユニセフ(国連児童基金)を通じて提供する支援を拡大するほか、アフリカとアジアの教育分野における取り組み、緊急時における教育、女性の権利、ジェンダーの平等などへの支援を強化するとしている。

 

駐日ノルウェー大使館:グローバルな教育のための支援5億クローネ増へ(2016年度予算案)

地域 北欧・バルト三国
スウェーデン、その他の国・地域
取組レベル 国際機関レベルの取組、政府レベルでの取組
行政機関、組織の運営 予算・財政
大学・研究機関の基本的役割 教育
人材育成 学生の多様性
社会との交流、産学官連携 社会貢献