【ニュース・ドイツ】将来の人工知能のためのフンボルト教授

 
連邦政府のAI戦略への貢献のため、最大30の教授ポストが用意される
 
フンボルト財団(Alexander von Humboldt-Stiftung:AvH)は2024年までにAIの分野において追加で最大30人分の教授ポストを用意する予定である。これにより、フンボルト財団は、連邦政府のAI戦略に貢献したいと考えており、そのAI戦略ではドイツにAI分野の教授ポストを新設することを目指している。
 
フンボルト財団のプロフェッサーシップはドイツで最も高額な金額が用意されている研究賞であり、連邦教育研究省から資金措置を受け、実験的研究を行う研究者向けに500万ユーロ、理論的な研究を行う研究者向けに350万ユーロが用意されている。これは外国からの国際的なトップ層の研究者をドイツの大学に惹きつけ、彼らに長期的な可能性を提供している。フンボルト財団のプロフェッサーシップはドイツの大学の経営陣に国際的競争力のある環境を提供し、グローバルな競争で組織を強化する機会を与えている。今のところ、最大10件のフンボルト財団のプロフェッサーシップが毎年与えられている。ドイツのAI分野に特化して、毎年さらに6名の教授を募集することができ、今から推薦可能となっている。
 
「人工知能の研究は、技術的に対応できるだけの問題ではない。社会的、法的、倫理的な側面も考慮しなければならない。」とフンボルト財団のHans-Christian Pape会長は言う。
 
「フンボルト財団のプロフェッサーシップは、私たちの将来にAIが提供する機会を包括的に研究し、活用することに役立つだろう。そして、この重要な研究分野において、ドイツを国際的に魅力的で影響力のある場所として強化することに貢献する。」連邦教育研究省のAnja Karliczek大臣は、2019年5月に行われたフンボルト財団のプロフェッサーシップのアワードセレモニーで、新しいAI教授ポストの導入を発表していた。
 
AI研究のプロフェッサーシップのために、技術分野の研究者のみならず、AI研究の社会経済的、倫理的且つ法的な側面を扱う研究者も推薦可能である。さらに、すべての分野で最大10名分のプロフェッサーシップも通常通り募集している。
 
2019年8月8日
 
AvH:Alexander von Humboldt-Professuren für Künstliche Intelligenz kommen:Bis zu 30 Professuren sollen als Beitrag zur KI-Strategie der Bundesregierung vergeben werden
 

地域 中東欧・ロシア
ドイツ
取組レベル 政府レベルでの取組
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レポート 海外センター
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