2022年9月1日、ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)は2021年11月に開始されたホライズン・ヨーロッパの申請者に対する財政支援の延長を発表した。
- 政府は英国の研究者、企業、イノベーターの資金保護のため、ホライズン・ヨーロッパ保証制度の期間を延長。
- EU プログラムの提携は依然として英国の優先事項であり、不確実な状態が続く中、英国の研究開発部門の関係者への支援を維持することが、政府にとっての優先事項である。
- 2022年12月31日までに応募が終了する、全てのホライズン・ヨーロッパプロジェクトを対象に保証される。
この延長によって、対象となる英国のホライズン・ヨーロッパの資金を獲得した者は、引き続き資金面で保証され、研究やイノベーションによる重要な研究が継続できる。
この保証は、2022年12月31日までに終了する全てのホライズン・ヨーロッパの応募に対して提供されることなる。多くのプロジェクトは、助成金の署名日が2023年8月までに行われると予想される。この延長により、参加の遅延が進行している間、英国の研究界を保護・支援し、最近開始した協議過程を含め、英国の参加を EU に正式に呼びかけ続ける。
すでにホライズン・ヨーロッパの資金提供資格を受けた者は、資金提供期間中は、英国のホスト機関として助成金を全額受けられる。つまり、ホライズン・ヨーロッパの資金獲得者は、英国に残りながらも資金提供を受けられ、将来の提携を保証し、英国の参加があろうがなかろうか、英国の研究者を支援するものである。
英国は EU のプログラム参加の結果をいつまでも待つわけにはいかない。それらの措置と並行し、大胆で意欲的な代替案としての計画を策定し続けて行く。政府は7月20日にこれらの計画の詳細を発表した。その詳細は Apply for Horizon Europe guarantee funding
ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS):Government extends Horizon Europe financial safety net
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英国の資金提供機関は、ホライズン・ヨーロッパの財政保証の安全網に係る利用統計を発表した。欧州連合(EU)の資金獲得を果たした研究およびイノベーションに関し、政治的な不合意により利用できなくなった者に対して、英国政府がそれに置き換えるプランを成立し、英国を拠点とする609人から総額3億4,800万ポンドの申し入れがあった。
英国の研究開発資金提供機関である UK リサーチ・イノベーション(UKRI)は、同日このデータを発表し、既に202件の申請を処理し、総額1億4,200万ポンドとなったことを付け加えた。UKRI は、毎月このデータを更新していく。
EU の955億ユーロ(805億ポンド)の研究開発プログラムである、ホライズン・ヨーロッパへの英国の参加は、北アイルランドの貿易に関する政治的闘争が続いており、英国を拠点として EU の資金を獲得した研究者はその資金が受けられない状態にある。
しかし、英国政府は UKRI の管理下での「安全網」により不足分の補填を約束している。UKRI の国際事業の推進者である Christopher Smith 氏は「今日発表された数字が示すように、保証は何百人もの研究者に届けられている。」「UKRI は、研究者や企業がこのような保証のあることを認識し、ガイダンスや支援を受けるように努力している。詳細は eugrantsfunding@ukri.org を通して対応している。」 と述べた。このデータは、政府が安全網を拡大し、今年12月31日までに終了する募集にも適応になったことを受けたものである。
研究集約大学のラッセルグループの政策部長である Joanna Burton 氏は「第3回目のホライズン保証延長は、英国の研究者やイノベーターにとって、引き続き資金提供に募集をすることができるということを保証し、英国の参加可能性を持たせたまま、英国と EU の相違点を埋めることに役立つであろう。」と述べた。
Research Professional News : Over 600 UK researchers ask for nearly £350m in EU backup funds
地域 | 西欧、EU |
国 | イギリス |
取組レベル | 政府レベルでの取組 |
研究支援 | 研究助成・ファンディング |