【ニュース・イギリス】UKRI、コロナ禍の影響を受けた博士課程学生への資金提供ルールをさらに緩和

 
2021年3月24日、UK リサーチ・イノベーション(UKRI)は、コロナ禍の影響を受けた博士課程学生へのさらなる取組を正式に発表した。

 
2月に発表された研究機関との協議を受け、 UKRI からの資金 取得者に、UKRI から資金配分を受けている博士課程学生への延長支援のさらなる
柔軟性が与えられることになる。

 
training grant 取得者は、以下の方法で延長支援が可能となる。

  • 博士課程学生の資金の活用
  • 2021/22学事年度にコミットしている新たな奨学金について最大10%までの採用のための投資を削減(この削減は2021/22学事年度及び2022/23学事年度の開始時での実装が可能である)

 
博士課程学生への支援

 
UKRI の最高責任者である Dame Ottoline Leyser 教授は2月の公開書簡において、機関のアプローチが博士課程学生を支援することをしたためた。

 
UKRI は、コロナ禍の影響を受けた研究を行っている博士課程学生へ6,000万ポンド以上をコミットした。この支援は2020年4月と11月の2つの
フェーズで発表された。

 
先月、Research England を通じて、さらに1,100万ポンドのブロック・グラントがイングランドの大学に配分された。

 
フェーズ 1(後述)のすべての配分が必要とされたわけではなかった。資金取得者との協議を受け、残りの700万ポンドは、博士課程学生を対象とし、
資金延長の柔軟性に限界がある資金に対しリサーチカウンシルから配分される。

 
UKRI はまた、延長に関する資格基準レビューするとともに、最も必要としている博士課程学生が支援を利用できるよう保証するためにそのポリシー
をアップデートしている。

 
training grant 取得者は、コロナ禍の影響を受けた研究を行っている UKRI から資金提供を受け、予定通りに完了するようにプロジェクトの調整
ができないすべての博士課程学生に延長を提供できる。

 
現在進行中の中断やコロナ禍の予見が不可能なことを踏まえ、UK リサーチ・イノベーション(UKRI)からの資金取得者は、この例外的な状況下で、
早期の要求が却下された、もしくはフェーズ1またはフェーズ 2においてすでに延長をしている学生からのさらなる要求を検討する柔軟性をもつ
ことになる。

 
<<これまでの支援>>

 
フェーズ 1(2020年4月)

 
2020年4月、UKRI は、ロックダウン期間中及びそれ以降を通して、UKRI から資金提供を受けている学生を支援するための方策を発表した。

 
これには、トレーニングが中断されたプログラムの最終年度の博士課程学生に対し最大6か月間の延長をカバーする追加の資金が含まれた。

 
最終年度ではない学生については、training grant 取得者に、彼らのニーズをケースバイケースで評価し、要求されたいかなる延長のコスト
を満たすために支出しなかった予算を充てるという柔軟性が与えられた。

 
フェーズ 2(2020年11月)

 
UKRIは、およそ100の研究機関に1,900万ポンドの追加資金を配分した。

 
これにより、ニーズの優先順位に基づき、個人的もしくは仕事関連の理由での遅れやコロナ禍の研究プロジェクトへの影響を和らげること
ができなかった UKRI から資金提供を受けている博士課程学生の延長を行うことが可能となっている。

 
さらなる取組(2021年2月)

 
UKRI は、必要に応じ、training grant のうち未配分の700万ポンドを、フェーズ 1プログラムから追加の延長を可能とするために研究
の早い段階の学生に移している。

 
さらなる1,100万ポンドのブロック・グラントは、UKRI から資金提供を受けていない学生を含む博士課程学生を支援するために Research
England を通じてイングランドの機関に配分されている。スコットランド、北アイルランド及びウェールズの政府当局もコロナ禍による
混乱を緩和するため、大学が使用できる追加の資金をすでに措置している。

 


UK リサーチ・イノベーション(UK Research and Innovation:UKRI): Rules for PhD funding relaxed for those affected by the pandemic


地域 西欧
イギリス
取組レベル 政府レベルでの取組
行政機関、組織の運営 予算・財政
大学・研究機関の基本的役割 教育
学生の経済的支援 学費、学生向け奨学金