米国科学財団(National Science Foundation:NSF)は、「ゲノムツールを通した発見の実現(Enabling Discovery through Genomic Tools:EDGE)」プログラムの下で、遺伝子が有機体の物理的・機能的特性に与える影響を決定するメカニズムを特定するためのゲノムツール開発プロジェクト11件に総額約1,000万ドルを助成することを明らかにした。
EDGEは、主に、有機体における遺伝子機能を直接試験するための新たな機能的ゲノムツール・アプローチ・関連インフラの開発・普及を支援するプログラムである。対象とする有機体は、菌類・植物・動物と幅広く、各助成受給プロジェクトは、強化されたゲノムツール・インフラの開発を通して表現型予測の実現達成に寄与することが期待されている。また、本プログラムの下での研究は、NSFの「ビッグアイデア」10件の中の「生命の規則の理解」に関わるものとなる。
今回採択されたプロジェクトには、コロラド大学ボルダー校(University of Colorado-Boulder)が主導する「野鼠における遺伝子機能研究ツール」や、マサチューセッツ大学アマースト校(University of Massachusetts-Amherst)が主導する「ツボカビの形質転換」などが含まれる。
2018年8月30日
National Science Foundation:NSF awards $10 million for development, dissemination of genomic tools in diverse species