【ニュース・アメリカ】大学オンライン講座受講学生、大学進学準備が不十分であった学生は中退率が高く成績が低い傾向

ブルッキングス研究所(Brookings Institution)は2017年6月9日、大学オンライン講座を受講する学生と、従来型の教室での対面式講座を受講する学生とを比較した報告書「オンライン教育の有望性と落とし穴(Promises and pitfalls of online education)」を発表した。

 

本報告書は、大規模営利大学であるデブライ大学(DeVry University)の従来型講座及びオンライン講座を受講した学生23万人超のデータに基づいて作成されたもので、平均的な学生の場合、全体の約3分の2の講座をオンラインで受講し、3分の1の講座は従来型の対面式のものであるという。同大学では、同一科目ではオンライン講座と従来型講座のシラバス・教材が同じで、1クラスの人数もほぼ同じであり、課題・小テスト・試験・成績採点基準などが全て同じであることから、両者を比較する上で適した設定となっている。

 

同報告書によると、従来型の大学進学に向けた準備が不十分であった学生がオンライン講座を受講した場合、教室での対面式講座を受講した学生と比較して、中途退学率が高く、成績が低いことが明らかにされた。具体的には、従来型講座の受講者の成績平均点はBマイナス(B-、2.8ポイント)であったのに対し、オンライン講座受講者の成績平均点はC(2.4ポイント)であったことや、オンライン講座を受講した学生の次の学期の成績平均点は0.15ポイント低下することなどが明らかにされた。一方、大学進学準備のできた成績優秀な学生の場合、オンライン講座の受講が成績平均点に悪影響を与えることはなかったという。同報告書は、オンライン講座は大学進学の機会を提供するだけでなく、特に成績の良くない学生に対して学習成果を向上させるための取り組みが必要と提言している。

 

The Brookings Institution:Promises and pitfalls of online education

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
統計、データ 統計・データ