【ニュース・EU】欧州委員会が「Horizon2020」の最終3年間の実施方針を発表

2017年10月27日、欧州委員会(European Commission:EC)は、同委員会の中期研究イノベーション計画「Horizon 2020」(実施期間2014~2020年)の最終3年間(2018~2020年)の実施方針「Work Programme 2018-2020」(以下、「WP2018-20」という。)を発表した。

 

1.予算規模
「Horizon 2020」には2014-2020年の7年間で770億ユーロが投じられる予定であり、 今般のWP2018-20はそのうち300億ユーロの使途を明らかにしたもの。主な内訳は次のとおり。

(1) 卓越した科学 112億ユーロ
(2) 社会課題への挑戦 80億ユーロ
(3) 産業におけるリーダーシップ 45億ユーロ

 

2.WP2018-20の新機軸

(1) 市場創出型イノベーション
市場創出型イノベーション(market creating innovation)を支援するため、「欧州イノベーション会議(European Innovation Council: EIC)」の第一フェーズとなる施策を導入し、総額27億ユーロを投入する。
   
(2) 政策的優先課題との連動
欧州委員会の政策的優先課題に対応した4つの重点領域を設定し集中的に予算配分する。
①低炭素で気候変動に対して強靭な社会づくり:33億ユーロ
②経済と環境をつなぐ循環型経済:9億ユーロ
③欧州の産業・サービスのデジタル化・変革:17億ユーロ
④セキュリティ・ユニオン(安全な欧州):10億ユーロ
   
(3) 国際協力の強化
30の分野でEU域外国との協力を推奨し、同分野に合計10億ユーロを投入する。

 

【参考資料】
European Commission-Press release[PDF:64.38KB]
European Commission-Fact Sheet[PDF:62.27KB]
Horizon 2020 Indicative funding for calls 2018-20 (in € million)[PDF:172.59KB]
HORIZON 2020 Work Programme for Research&Innovation 2018-2020[PDF:128.13KB]
世界に広く門戸が開かれた ホライズン 2020 参加するメリット[PDF:1.42MB]

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