【ニュース・フランス】IPERION CH(文化遺産に関するヨーロッパ研究基盤のための統合プラットフォーム)

IPERION CHプログラムは2019年まで、文化財の研究に専念できるよう、研究基盤のヨーロッパネットワーク整備に資金を提供する。このプログラムは欧州委員会によってホライゾン2020のひとつに採択された。
このプログラムは、イタリアのCNRがコーディネーションにあたり、米国と欧州連合の12ヶ国からの23のパートナー間で十分な協議が行われたものである。科学機器を共同で使えるようにし、つぎの4つの活動分野における専門知識を結集する。

・遺産オブジェクトの分析(大型機器へのアクセス、移動式実験室、科学アーカイブ)のための国際的なユーザーサポート
・方法論開発
・会議と情報交換
・持続可能な基盤への発展

フランスでのIPERION CHは戦略的研究所(Laboratory of Excellence)PATRIMAと戦略的設備(Equipment of Excellence)PATRIMEXの活動に組み込まれており、そのアクセスは容易なものとなっている。フランス国立科学研究センター(Centre national de la recherche scientifique:CNRS)、フランス国立農学研究所(Institut national de la recherche agronomique:INRA)、そしてシンクロトロンSOLEILという、フランスの3つのパートナーが関与している。このうち、CNRSはつぎの研究所を代表している。

・フランス博物館研究・修復センター(IRCP-C2RMF、パリ)
・古材料非破壊分析ヨーロッパフォトニクス研究所(IPANEMA、サクレ)
・保全研究所-歴史的建造物研究室(CRC、パリ、LRMH、シャン・スュル・マルヌ)

このプログラムのための資金はヨーロッパプログラムLabstechとEU-Artech、そしてCHARISMAによって15年間継続して提供される。
IPERION CHプログラムによって、ユーザは先端機器の利用が必須となる研究が支援される。大型施設(シンクロトロン、中性子、およびイオンビーム)、移動式実験室、研究所の科学的アーカイブへのアクセス、データ解析などである。対象分野は広く多領域にわたり、文化遺産の解釈、保全-修復、そして有形文化財の研究のすべての側面を含んでいる。

URL1: http://www.cnrs.fr/inee/communication/iperion%20ch.html

地域 西欧
フランス、その他の国・地域
取組レベル 国際機関レベルの取組