【ニュース・フランス】年次調査によれば、大学卒業生の就職は健闘

国民教育・高等教育・研究省は、大学卒業者の雇用に関する第6次調査結果を発表した。2014年12月から2015年4月にかけて行ったこの調査によれば、2012年のDUT (Diplôme Universitaire de Technologie:技術短期大学:バカロレア取得後2年間の修業年限)卒業生、職業リサンス(学士)、マスター修了者について、卒業後18ヶ月、30ヶ月の状況を反映している。

この調査は、大学及び省庁のためのステアリングである。つまり、学生とその家族及び高等教育に進もうとする将来の学生にとって重要な情報源となる。

調査結果は、大学卒業生の職業への組入れが順調であることを示している。

・困難な経済環境の中で職業への組込みは今年も健闘している。卒業後30ヶ月での就職率は微減に留まっている。LMD(Licence – Master – Doctorat)におけるマスター修了者は、前年2013年が90%であったのに対して、89%であった。DUT修了者では、89%に対して88%。職業リサンスと教育マスターでは、それぞれ92%、97%と安定している。

・卒業後18ヶ月時点で、大学生の就職率は高くなっており、マスター卒業生で85%、職業リサンス卒業生で89%、そしてDUTでは82%に達している。

・卒業分野別に見ると、まだ差異がある。法律-経済-マネジメントマスターでは30ヶ月後で91%、科学-工学-医療健康マスターでは90%であるのに対して、社会科学マスターでは86%、文学-語学-芸術マスターでは86%となる。

・職に就いている者のうち、就職後30ヶ月で90%以上がフルタイムで働いている。また、職位については、管理職・中間管理職にある者は、マスター修了者で85%、職業リサンス修了者で68%、DUT修了者で58%となっている。

 

卒業後30ヶ月でフルタイムの仕事に就いている給与所得者の手取り月給(平均)は1,900ユーロに達しており、これは昨年の調査結果と比べても安定しており、管理職・中間管理職にある25-29歳のデータに比べて高い数値となっている。

APB(バカロレア取得後の入学に向けて)への登録開始から数週間経ち、ナジャット・ヴァロー=ベルカセム国民教育・高等教育・研究大臣とティエリー・マンドン高等教育・研究担当大臣は、学生の62%を受け入れ、雇用に向けた強力なジャンプ台になっている大学の職業教育の質の高さを強調した。教育方法とデジタル技術の活用の継続的な改善が国民教育・高等教育・研究省が取る次の行動の中心となり、それによって、高等教育に関する国家戦略に呼応して大統領が掲げた、高等教育修了者が同世代の60%を占めるという目標達成に近づくだろう。

フランス国民教育・高等教育・研究省(MENESR)2015年12月16日

 

L’enquête annuelle confirme la bonne insertion professionnelle des diplômés de l’université

地域 西欧
フランス
取組レベル 政府レベルでの取組
人材育成 学生の就職
統計、データ 統計・データ