【ニュース・フランス】学生の成功のための契約:アクター間の協議

Frédérique Vidal高等教育・研究・イノベーション大臣は2017年7月17日、大学第1段階入学に関する高等教育アクターとの協議において、つぎのように述べた。

 

疲弊したシステム
ポストバックアドミッション(Admission Post-Bac:APB)の第3段階を過ぎた7月中旬にもかかわらず、選抜を行わない学部での学部受け入れを待つ9,726人の志願者がいる。その内、2,465人は新卒である。選抜試験に合格しなかった、あるいは提案した受け入れ先に入学することを拒否した者が数多くおり、彼らには行き先がない。今後、各大学、高等教育・研究・イノベーション省(Ministère de l’Enseignement supérieur, de la Recherche et de l’Innovation:MESRI)、各アカデミーはこの状況を打開するために懸命に作業を行わなければならない。

 

マッチングがうまくいかないのは職業バカロレア、技術バカロレア合格者についてである。一般バカロレア合格者数に対して技術バカロレア合格者数は4倍、技術バカロレア合格者数では8倍となっている。彼らはより有利になる職業的トレーニングを望んでいるが、そのような受け入れ先は多くはなく、結果的にAPBの追加手続きに廻され、一般リサンス課程に入らざるを得なくなる。しかし、彼らが一般リサンスで首尾よく修了する確率は3%以下である。このような状況を許容することはできない。

  • 大学第1学年終了時には30%の学生が学業をあきらめる
  • 第1学年時の学生数のうち、標準修業年限の3年でリサンス(学士:licence)を取得するのはわずか27%であり、4年かけてリサンスを取得するのは40%でしかない。

生徒が高等教育に進むことはひとつの権利であり、それを無視することはできない。しかし、またカリキュラム履修にあたり、突破しなければならない試験があり、それができなければ、修業に4年かける、補講を受ける、第1学年設置の基礎科目の補充授業を受けることも必要で、さらには社会的な寄り添いも必要となるだろう。大学における教育以外にもまた、トレーニングの場があることを彼らに示すことも必要である。
この協議によって各生徒の希望に応じた、これまでの学習履歴、モチベーション、学力、また、生徒がもつ「脆さ」をも考慮して、各生徒が成功するように導かねばならない。

 

2017年7月17日

 

Ministère de l’Enseignement supérieur, de la Recherche et de l’Innovation:Contrat de réussite étudiant:concertation avec les acteurs

地域 西欧
フランス
取組レベル 政府レベルでの取組
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