【ニュース・フランス】亡命科学研究者緊急受入支援プログラム(PAUSE)始動

Thierry Mandon高等教育・研究担当大臣は2017年1月16日、コレージュ・ド・フランス、パリ大学事務局と亡命科学研究者緊急受入支援プログラム(PAUSE)創設のための協定に署名をした。
学問の自由や生命そのものが危険にさらされた大学人の現状について、高等教育・研究の当事者に指摘され、Thierry Mandon高等教育・研究担当大臣は、古くは米国、英国、最近ではドイツに倣って、緊急事態にある外国人研究者や教員を受け入れることができるように、この新しいプログラムを創設することを決定した。2016年9月22日、Liora Israëlのレポートに基づき、このプログラムの創設が10月13日、コレージュ・ド・フランスの新学期のシンポジウム「移民、難民、亡命」において発表され、今後コレージュ・ド・フランスによって運用される。高等教育研究機関、公的研究機関と連携して、このプログラムはハイレベルの後見委員会が一緒に活動を行い、コレージュ・ド・フランスのEdith Heard教授と同じくコレージュ・ド・フランスのAlain Prochiantz管理官が委員会に就任することになっている。
知識人を鼓舞し、フランスに迎え入れるという伝統に立ち返り、国民教育・高等教育・研究省は、市民社会との関係において初めて可能となる野心的で革新的なプログラムを推進したいと考えている。この目的のため、国民教育・高等教育・研究省は初期投資として100万ユーロを充て、このプログラムのために新たな雇用が創成される。
緊急事態における科学者の受入はフランスが支援し、市民社会の支援を得て行わなければならない責務である。それはフランス国民の名誉であり、これまでの歴史にもその先例を見ることができる。フランスの哲学者Paul Ricoeurの言葉にあるように「外国人であったことの記憶」をしてみよう。
このプログラムはパリ大学の事務局によって始められ、数多くのパートナーに支えられ、ソルボンヌ大学、およびパリ市の支援も得て、ソルボンヌ大学内でプログラムが進められる。
このプログラムを推進するため、国民教育・高等教育・研究省とコレージュ・ド・フランス、パリ大学事務局との間で交わされた協定は2017年1月16日に署名され、これを機会に最初のスポンサーシップ委員会が開かれた。次回の予定はプロジェクトを支援する公共、および民間機関や市民団体代表の協力を得て、パートナーシップ指導のための集まりが2017年3月初旬に予定されている。

 

2017年1月16日

 

Enseignement supérieur et Recherche:Lancement du Programme d’aide à l’accueil en urgence des scientifiques en exil (PAUSE)

地域 西欧
フランス
取組レベル 政府レベルでの取組
行政機関、組織の運営 政策・経営・行動計画・評価
人材育成 研究人材の多様性
研究支援 研究助成・ファンディング