【ニュース・フランス】ヨーロッパ宇宙政策:ヨーロッパにとって大きな一歩

Thierry Mandon高等教育・研究担当大臣とJean-Yves Le Gallフランス国立宇宙研究センター(Centre National d’Etudes Spatiales:CNES)理事長はヨーロッパ宇宙開発の将来に関するビジョンと目標を概説し、この最初の政策の実現を称賛している。
Le Gall CNES理事長はブリュッセルで10月26日に開かれたヨーロッパの宇宙政策に関する会議に、他の主要な当事者とともに出席した。この会議ではヨーロッパの宇宙政策のプレゼンテーションを行い、EUと欧州宇宙機関8(ESA)間で共有するビジョンと目標に関する最初の共同宣言に調印することが目的であった。
この会議のハイライトのひとつは「競争と革新的な宇宙産業」に業界代表と新興企業が参加したことであり、ヨーロッパ宇宙政策の目標のひとつはつぎの4つの事項に優先権を与えることである。宇宙の社会経済的なメリットを強化し、ヨーロッパ産業の競争力を支え、戦略的な自律性を強化し、ヨーロッパを世界の宇宙開発プレーヤーにすることである。
CNES理事長は2つの案を歓迎した。ひとつはヨーロッパの宇宙政策に関するものであり、アメリカから出されたNewSpaceと新興国や宇宙分野における急速な変化に対するヨーロッパの回答に関するもの。もうひとつは、今日採択されているヨーロッパの宇宙政策にも、またESA局長の提案に基づく12月の関係閣僚会議の決定にも合致した共通の政治的ビジョンである、EUとESAの共同宣言に関するものである。
Le Gall理事長はESA評議会を代表して欧州委員会の卓越した仕事に感謝の意を表した。すなわち、エネルギー委員会副議長のMaroš Šefčovič氏、域内市場およびアントルプルナーシップに関するヨーロッパ長官で、委員会の宇宙政策責任者であるElżbieta Bieńkowska氏、欧州委員会の域内市場・産業・アントルプルナーシップ・中小企業総局長(DG GROW)のLowri Evans氏、そしてESAの総局長である Johann-Dietrich Wömer氏に対してである。
Le Gall理事長は、「われわれの主要な課題は、ヨーロッパ市民生活に目に見える形でしっかりとしたインパクトを与え、この政策をどのようにプログラムとして具体化していくかである。そのための投資は大きいが、しかし、それに見合うものである。なぜなら宇宙というのは、ヨーロッパを的確に表す最高の『名刺』となるからである。」と言っている。
Thierry Mandon高等教育・研究担当大臣は、このヨーロッパ初の宇宙政策を歓迎している。まず、他に依存しない宇宙へのアクセスが進歩してきたこと、すなわち、Ariane6(アリアン6)によって、フランスは宇宙におけるヨーロッパの中心的な推進役として引き続き役割を果たすことになるからである。

 

2016年10月26日

 

Enseignement supérieur et Recherche:Stratégie spatiale européenne : “Un grand pas pour l’Europe”

地域 西欧
フランス
取組レベル 国際機関レベルの取組、政府レベルでの取組
行政機関、組織の運営 政策・経営・行動計画・評価