2016年1月21日、デジタル教育国際展示会のためロンドンを訪問した国民教育・高等教育・研究省のNajat Vallaud-Belkacem大臣は、2016-2017大学年中にヨーロッパでも類を見ないディプロマのデジタル証明書サービスを始めることを表明した。
今日、「透かし入りの紙」の状態のディプロマは本人に対して一度だけ発行される。その後、ディプロマの証明書だけが入手できる。この卒業証明書は年間8万件ほど発行されているが、使い勝手が悪く、事務作業で多大な費用が発生している。
一方では、採用活動におけるディプロマの利用や証明書は信頼性に欠けるといわれている。民間人材紹介会社の調査によれば、履歴書の30%で、ディプロマについて不正確あるいは不正な記述をしているという。そこでNajat Vallaud-Belkacem大臣は、直近15年間に国が交付あるいは認定した大学レベルのディプロマすべてに対して、証明書を発行するデジタル公共サービスを創設することを表明した。これには3つの目的がある。
・ディプロマの革新的なデジタル化と真正性を保証するサービスを利用者に提供することで、デジタル形式で、安全な、したがって専用のソーシャルネットワークを拠り所としながらも、関係する第3者(採用者や行政)に送信できるので手続きが簡素化され、
・ディプロマ証明書発行の申請を自動化でき、
・不正ディプロマやその偽造を防ぎ、信憑性を保証できる。
この措置は
・大学レベルでは国が交付あるいは認定するディプロマ全体に対して行われ、
・中等教育のディプロマでは年間160万枚、高等教育においては年間50万枚、2016-2017年度終わりに交付される合計210万枚のディプロマに対しても行われ、
・今後、直近15年前まで遡及してこの措置を行うことで、約2,500万枚のディプロマに対してデジタル証明が可能となる。
このサービスはヨーロッパでも唯一のものであり、「デジタル大規模計画」のひとつであり、今後、国民教育のみならず、高等教育においてもサービスを行うことで、利用者の日常生活での確かな進歩を感じることができるだろうとNajat Vallaud-Belkacem大臣は述べている。
2016年1月21日
Création d’un service d’attestation numérique des diplômes unique en Europe