【ニュース・フランス】カキ:将来の水質汚染警報器に-フランス国立情報学自動制御研究所(INRIA)での博士研究

バングラデシュの首都ダッカ生まれのハーフィズ・アーメドはマスターコースからフランスに留学しており、現在、フランス国立情報学自動制御研究所(INRIA)リール-北ヨーロッパセンター(エコール・サントラル・ド・リール、 フランス国立科学研究センター(CNRS)、リール第1 大学と共同)のオンラインシステム用非A非漸近推定研究チームのドクターコース学生である。彼の仕事は、アルカション湾の海洋生態系におけるカキの挙動を研究するためのモデルを構築することである。この研究によって、水質汚染のシグナルともなる生物学的なサイクルの変動を観察することができる。
どのようなデータを収集するのか?カキの殻の開閉に注目している。この動きは養分の取り込みを大きく左右し、また、潮汐と太陽、そして月との相対的な位置の影響を受ける。この現象を観察するために貝殻の双方に微少なコイルを取り付け、一方のコイルから他方のコイルに1.6秒ごとに正弦波を送る。検出される信号の振幅は2つのコイルの距離に反比例するので、貝殻の動きを検出することができる。研究チームはすでにこの方法で、カキの産卵時期を予測することができるようになった。カキの挙動を観察することで、水質汚染を連続的に、かつ安価にモニタリングすることが可能となるだろう。

URL1: http://www.inria.fr/centre/lille/actualites/les-huitres-les-futurs-lanceurs-d-alerte-a-la-pollution

地域 西欧
フランス
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 研究
社会との交流、産学官連携 産学官連携