【ニュース・フィンランド】教育輸出を加速させるフィンランド国立教育機関

2017年6月初旬、フィンランド国立教育機関(Finnish National Agency for Education:EDUFI)は、フィンランドの教育輸出を強化するための任命を受けた。新成長プログラムである『フィンランド教育(Education Finland)』は、 企業、高等教育機関、その他の教育訓練機関が国際市場を拡大するための支援をしている。
2014年のフィンランド教育輸出額は2億6,000万ユーロとなった。これはさらに多くの可能性を秘めており、2018年末までに売上高を3億5,000万ユーロまで増加させるという目標を設定している。

 

フィンランド企業が開発したデジタルラーニングはすでに世界中で実績があり、カタールとアラブ首長国連邦の学校では、フィンランドの教授法が取り入れられ、フィンランド人の教員が働く学校が設立されている。フィンランドの優れた教員研修は、サウジアラビア、コロンビア、インドネシア、南アフリカなどの国々で活用されている。また、カリキュラム開発や幼児教育と幼児のケアにおけるフィンランドの専門知識も国際的な関心を集めている。
2018年初旬には、職業教育及び職業訓練改革により、職業資格の輸出が解禁される。EDUFIはすでにパイロットプロジェクトを運営しており、11の研修機関が20カ国に職業能力を基礎とした資格を輸出している。

 

教育輸出は全ての教育段階で実施可能である。リベラル成人教育機関だけでなく、一般の高等学校でも教育の輸出を開始することに関心を表明している。フィンランドの教育輸出の最も有望な市場として中国、ペルシャ湾岸のアラブ諸国、東南アジア、中南米、アフリカが挙げられる。これらの領域に加えて、職業教育及び職業訓練を輸出するパイロットプロジェクトは、ロシア、米国、インドをも対象としている。

 

このプログラムのリーダーとして、Lauri Tuomi氏が任命され、2017年7月24日に就任した。同氏は起業家及びハーガヘリア応用科学大学(Haaga-Helia University of Applied Sciences)の副学長としてフィンランド教育の輸出を推進している。
また、2017年初頭に、成長プログラムの運用モデルを開発するプロジェクトの責任者を務めたほか、2016年には教育輸出に成功した国に関するベンチマークレポートを作成した。

 

2017年7月26日

 

Finnish National Agency for Education:Finnish National Agency for Education to boost education export-Education Finland growth programme launched

地域 北欧・バルト三国
スウェーデン、その他の国・地域
取組レベル 国際機関レベルの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
国際交流 国際化