【ニュース・フィンランド】フィンランド・アカデミーが12の卓越した研究拠点を選定

2017年6月1日、フィンランド・アカデミー(Academy of Finland:AF)は12の卓越した研究拠点(Centres of Excellence:CoE)に対し2018年から2025年の間、資金提供することを決定した。この新しい拠点には、大学や研究機関の研究チームが含まれており、持続可能な空間利用、ゲーム文化、ヨーロッパの法律とアイデンティティー、量子技術、老化と介護、腫瘍遺伝学などのテーマで研究を行う。

 

CoEの公募は2016年4月に開始され179件の応募があった。全部で34名の申請者が第2段階に進み、申請書類を提出した。申請書は世界各国の専門家に審査され、第2段階に進んだ研究チームの代表者はアカデミーで彼らの面接を受けた。

 

CoEプログラムの構成は前回から変更され、前回6年間だった資金助成期間を今回から8年間に延長した。
最初の4年が経過した時点で各拠点は科学的見地から徹底的な評価を受け、残り期間の資金助成の水準が決定される。この評価の結果によって助成が増加、減少、完全に停止する可能性がある。改正後のプログラムは、資金助成における主催機関の役割強化を目指すものになっており、主催者からのより長期的な資金助成と深い関与が、科学的リスクを負うことに対する支援にこれまで以上に寄与することが狙いだ。

 

アカデミー理事会会長のHeikki Ruskoaho教授は「CoE改革の目標は、研究者達が密接な協力のもとに共同研究計画を行う最先端プロジェクトにふさわしい、大胆で新しい提案を科学界に促すことだった。結果から判断すると、我々はこの目標を達成することに成功し、彼らは疑いようもなく新しい考え方を導入する意欲をかき立てた。新しいCoE各拠点は、高度な科学スタンダードを示し研究の刷新に貢献できる集団である。」と述べた。

 

CoE各拠点は、科学の飛躍的進歩の遂行と、科学の刷新を促進するという大きな可能性を持って研究を行う。彼らは、新しい研究トピック、新しい方法やアプローチ、研究チーム同士のこれまでにない連携を提供することによって、科学の刷新に貢献することができる。アカデミーは、CoEの研究が学術の域を超えた影響を及ぼすことを期待している。

 

【出典】
ACADEMY OF FINLAND:Academy of Finland selects 12 new Centres of Excellence

地域 北欧・バルト三国
スウェーデン、その他の国・地域
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 研究
国際交流 研究者交流
研究支援 研究助成・ファンディング