【ニュース・ドイツ】国境を越えた教育:持続的な成功のためのデータ

国境を越えた高等教育は、大学の国際化にとって非常に重要な役割を果たす。ドイツの大学とアジア、中東及び南米の大学との国境を越えた大学間連携の数は増加しており、高まりつつある高等教育に対するニーズを満たす役割も持つ。しかしながら、これまでは様々な国境を越えた高等教育(Transnationale Bildung:TNB)プロジェクトに関するデータを収集し比較するための共通の指標がなかった。そのため、ドイツ学術交流会(Deutscher Akademischer Austauschdienst:DAAD)はブリティッシュ・カウンシルと協働でガイドラインを一年かけて作成し、そのガイドラインをもとに、TNBプロジェクトに関する共通のデータベースを持つことが可能となる。このガイドラインは2017年5月22~24日にロンドンで開かれた会議「ゴーイング・グローバル」で発表され、高等教育や国境を越えた高等教育分野に携わる、全部で35か国100人以上の関係者の経験に基づいて作成されたものである。

 

【背景】
外国におけるドイツの高等教育プロジェクトは、大学の国際化という枠組みの中で重要な要素となっている。これらの外国における高等教育プロジェクトにおいて、ドイツの大学は学術的に重い責任を担い、プロジェクトの中には相手国の協定校と共同で学科を提供する個々のものから、海外分校の設置や国境を越えての大学設立など、規模の大きいものまである。

 

多くの国際志向の学生たちは、外国へは行かずに外国の一流大学が提供する質の高い教育と、大学に通うことで得られる名声を手に入れたいと思っている。国際教育市場においてもこの分野は成長が見込まれ、自国で外国の質の高い高等教育を受けたいというニーズは急速に拡大している。特別に用意された助成プログラムにより、DAADは特定国においてスタディプログラムを起業的に試みるドイツの大学を支援する。この支援には学科を新たに創設するためのスタートアップの経費だけでなく、国際教育市場、及び運営管理に関する情報提供や助言も含まれている。

 

2017年6月1日

 

DAAD:Transnationale Bildung:Daten für nachhaltigen Erfolg

地域 中東欧・ロシア
ドイツ
取組レベル 政府レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
国際交流 国際化