【ニュース・ドイツ】中東・トルコ地域のシリア難民のための高等教育支援

ドイツ学術交流会(DAAD)と国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、北アフリカ・中東諸国(MENA)およびトルコにおける高等教育を通して、シリアの難民のための新しいビジョンをかたちづくる覚書にサインした。DAADおよびUNHCR等は、DAADのHOPESプロジェクトとUNHCRのDAFIプログラムがより高い影響力を発揮できるよう、協調して働くだろう。
HOPESプロジェクトは、EUによって支援され、レバノン、ヨルダン、北イラク、エジプトおよびトルコにおいて大学入学資格のあるシリア難民を対象とし、彼らに高等教育を受けさせまたは修了させるためのものである。2019年末のプロジェクト期間中に、400から600人の奨学生が採択される予定である。
DAFIプログラム(アルバート・アインシュタイン・ドイツ学術難民イニシアティブ)は1992年に始まり、UNHCRはこれまで8,000人以上の学生を支援してきた。DAFIプログラムの主たる資金提供元であるドイツ外務省は、シリアにおける内戦をふまえて、シリア難民に対するDAFI奨学金を追加で支援することを発表した。
ドイツ外務省のフランク=ヴァルター大臣は「2016年、ドイツは2,500人分の新しいDAFI奨学金を、主にシリア、またアフガニスタンとアフリカの難民に対して支援している、難民のための高等教育に対する責任とともに、ドイツは、彼ら自身の手に彼らの未来をつかみ取らせ、また彼らのコミュニティの福祉に貢献するような、若い難民のためのビジョンを創造する」と述べた。
UNHCRが既存の枠組みを使用できるようになり、またDAADが秋学期ですぐに勉学を開始または継続できるようにするなど、HOPESとDAFIの間の調整は、6月に合意した覚書のおかげでかなり効果のあるものとなった。
DAADとUNHCRは、この奨学プログラムに関する共同キャンペーンを開始した。対象者はかなりの数が見込まれ、最多の申請者があったのはトルコである。あわせて13,500人がDAFIおよびHOPES、地域の機関による1,500人分の奨学金に応募した。ヨルダン、レバノン、エジプトならびに北イラクにおいては審査過程及び採択手続きが進んでおり、HOPESとDAFIの共同採択委員会において採択結果が決定される予定である。

 

DAAD:DAAD, EU and UNHCR provide higher education scholarships for Syrian refugees in Turkey and the Middle East

地域 中東欧・ロシア、その他
ドイツ、その他の国・地域
取組レベル 国際機関レベルの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
学生の経済的支援 学生向け奨学金